total:
  today:
  yesterday:

このエントリーを含むはてなブックマーク 2007.01.07    闘死。いや、凍死(in箱根3)

眼前に立ちふさがる山。



力なく佇むバカ社長。



吐き気を抑えて進みます。



疲労はリミットをオーバー。



神戸〜倉敷の旅の時も、兵庫、岡山の県境の山々には

本当に半泣きになってました。



バカ社長の中であれを越える経験はそうないだろうと

思っていたんですが、





箱根の余裕勝ち。





死をココまで意識したのは初めてでございます。



もはや、何するにも疲れていたのですが、

人間それでも歩けるもので、

一歩づつ歩みを重ねます。



ちょうどこの日は無風。

木々が揺れる音もせず、自分の呼吸の音と

愛車の動く音だけの中、箱根の電灯の仄かな灯りの中を進みます。



ちなみに、箱根の電灯は、電気代節約のためか

3本に1本くらいの割合で、周りに動くものがないと、

勝手に灯りが消える仕様になっているようで、

たまに、近くの電灯が突然消えたりします。



初めはいちいちビックリしていたものの、

すでにビックリする元気もなく、

暗かろうが明るかろうが無表情。



そんな中、ようやく登り坂が緩くなってきました。



とうとう、頂上か?



とも思ったものの、前にはまだまだ山がゴロゴロ見えるので、

全くテンション上がりません。



どーやら、芦の湯という温泉に到着した模様。

しばし平坦な道が。

横目には、ペンション風の建物がチラホラ。

みんな楽しい夢でも見てるんやろーな。



自動販売機があったので、温かいお茶を飲みながら休憩。

しかし、一度腰を降ろすとなかなか立ち上がれません。



もぅ、上り坂は絶対無理だ・・・。

ふと、近くにバス亭があり、そこで仮眠しようかと考えましたが、



さっき休憩したバス亭と同じ作りで、絶対凍死する。

と、思ったので、

やはり進むしかないのか?



と、反対方向に目を向けると、

反対車線のバス亭はちょっと作りが変わっていた。

同様に入り口に扉は無いのだが、かなり奥まった作りになっており、



奥の方はちょっと暖かそう。



こ、これは最後の救いかもっ!!



ここで夜の寒さと疲れを少しでも癒そうと思い、中に入ろうとすると、



既に先客が。



こんな寒い時期に同じようにこんなとこで野宿してるでっ!!



しかも、小屋の中にはママチャリが。

自分と同じ匂いを感じますが、

普通に考えてちょっと怪しくねぇか?



もしかして、頭ちょっと痛い奴だったらどないしよ?

抵抗する元気もこっちにはないぜ。



しかし、体はすでに悲鳴っつーか、絶叫上げてます。





時刻は午後11時30分



泊まろう。



決意をして、中へ。



先客は、ベンチの上で毛布にくるまって寝ており、

後頭部しか見えません。

バカ社長が中に入っても、全く気付かない様子。



先客のことは気にせず、

とりあえず、汗で濡れた下着をいそいそと着替えます。

動いている時は気付かなかったものの、

脱いでみたら、汗でベチョベチョ。

これ、着てたら間違いなく風邪引いてたな。

と、思い、どうやって寝ようかと思案するが。

ちょっと着替えたからって、



寒いもんは寒い。



初めはゆっくりと寒さが身を纏いますが、

すぐに体中が物凄い震えてきます。



先客の男の毛布をかなり羨ましそうに見つつ、

リュックの中にある布製のものを全部出して、体を覆います。

そして、同期に貰った小さい貼るカイロを出して、

首元と腰を暖めます。



ちょっとはましになった・・・。



が、やっぱり寒い。

入り口と背中の窓ガラスから冷気がガンガン伝ってくる。



足の指が寒すぎてキンキン痛むんですけどっ!!



うおー!!これに耐えながら5時間くらい過ごすんですかっ!?

頭の中で寒い寒い寒い寒い。

と、呟きながら、ちょっとまどろみ始め・・・。





気がつけば午前1時過ぎ。



とうとう、箱根の山で日を跨いでしまった。



その後、やはり寒さに耐え切れず、温かい飲み物を買いに自販機へ。



コーンスープとコーヒーを飲む。

横に電話ボックスを見つけ、

もしかして、こっちの方が暖かいんちゃうん?



入ってみるが、話にならず。



と、そんなことをやってると、



ちょっと疲労が取れてることに気がつく。



かと、言って、前にはまだ山が山盛り。

行くべきか、行かざるべきか。



もうこの先には、こんなバス亭無いかもしんない。

むちゃくちゃ寒いけど、山のど真ん中で寝るよりはまし。



自分の体力と、寒さといつまで続くかわからない上り坂。



ココでかな〜り悩みます。





うーんうーんうーん・・・・。



悩んでいると、ふと気付いた。



空が、明るい。



1時なのに夜明けと勘違いするほどの明るさ。



なぜ?



空を見上げて理由はわかった。



今宵は満月



箱根湯本を過ぎた辺りで、山の向こう側が明るく見えたことがあった。



その時は、山の向こう側の街の明りが見えているのだろうと思っていた。



しかし、それは間違いで、



この満月が山の向こう側に隠れていたから。



それが時間が経ち、気付かないうちに真上に昇っていた。



その時のバカ社長は、物凄い不思議な感覚にとらわれ、

そして、何か神秘的なものを感じる。





行くか。





出立。



結局、小屋で寝ていた先客の顔も見ないまま、

準備を整え、出かけます。



山がいくつあろうが、いくら時間がかかってもいいから、

少しずつ進んで行こう。



そう、思いながら5分ほど進むと、標識が。





『現在地、箱根路最高標高871m』







箱根越えまで、後少し。
この記事は、 11 オモロ


オモロボタンとは
返事が欲しけりゃtwitter