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2007年06月一覧

このエントリーを含むはてなブックマーク      2007.06.30 ビリーズブートキャンプ物語5日目

過酷だった3、4日目の応用プログラムが終わった。

5日目からは、腹筋集中プログラム。

今までも腹筋トレーニングはおこなわれてきた。

それもせいぜい10分。それ以上はなかった。

そのたった10分でも、オレはついていけなかった。

しかし、今日は35分全て腹筋のトレーニングだ。

どんな訓練になるのか、正直少しビビっていたが、

昨日の一件を乗り越えたオレは、自分の身体、

そして、何よりも心の中で何かが変わったような気がしていた。



部屋に入る。



オレは、驚いた。



「ブリジェット!!」



そこには、もう会えないと思っていた人の姿があった。

他にも見慣れた顔がいくつかある。

どうやら、5日目になって、また前の隊員達と一緒になったようだ。



「バカ社長!」



ブリジェットの笑顔を見て、オレは思わず、自分からハグをしていた。

嬉しかったのだが、ハグしてみると、

ブリジェットはこの二日間でやたらビルドアップしていた。



身体が一回りでかくなってないか?

二日前はビリーバンド無しで訓練していたのに、

なんだこのムッチムチの身体は。



少し驚いたが、笑顔を見るとそんな小さなことはすぐ忘れた。



ブリジェットと話をしたかったが、もうビリーが部屋に入って来た。



早速、訓練が始まる。



初めは、腰を中心に上半身だけをツイストさせる運動。

負荷は強くない。それを長々と繰り返しおこなっていく。

昨日までの訓練に比べればなんともない。



ビリーは訓練中、

「腹筋だ、腹筋を意識するんだ!!」

常にそういい続けていた。

オレは、その言葉通り、どこの腹筋が動いているのか、意識し続けた。

負荷は弱いが、そうやって意識すると、その部分だけが疲労していく。

疲労は溜まるが、オレは意識することを止めなかった。



その後も、腹筋を使った小さい負荷の運動を延々続ける。

20分を過ぎたあたりまでは、余裕でついていけた。



今日は初めて最後まで休まずついていけるかも!



と、思ったが25分過ぎの寝ながら足を浮かして腹筋を鍛えるメニューで、

やはり少し休憩をしてしまった。

そうして、あっという間に時間が来て訓練は終了。



気付けばビリーバンドは使用していなかった。



ビリーに、なぜビリーバンドを使わないのか聞いた。

ビリーバンドは腹筋を鍛えるには、向いてないのか。と。



ビリーは答えた。



「ビリーバンドは何のためにあると思う?」

「負荷を強くして鍛えるためだ」オレは答えた。

「それじゃ、50点だ。」



オレは、後の50点は何なのか尋ねた。



「ビリーバンドを使えば、手を抜こうとした隊員が一目でわかるからだ!!」



ガハハと笑って答えた。そういえば、訓練中にそんなことを言っていた気がする。



「じゃ、今日手を抜こうとした人がわからないじゃないか」



オレは、言い返した。

すると、ビリーは優しい目をこちらに向けた。



「応用プログラムを乗り越えた隊員は、そんなことはしない」



「現に、お前はサボらなかっただろう?」



そして、頭をポンと叩かれて、またガハハと笑った。

オレも一緒に笑った。



明日も今日と同じ腹筋メニュー。

そして、明後日は最終プログラム。

最終プログラムはたった25分程度だと聞いている。

時間の長さだけでは測れないが、

この様子だと、応用プログラムが一番過酷なメニューなのだろう。

なぜその一番過酷なメニューを体調的にも一番厳しい三、四日目にやるのか。



今のオレには、その理由がわかる気がした。



訓練後、ブリジェットと話をした。

たった二日間会わないだけだが、話が弾んだ。



「この二日間どこに行ってたの?除隊したんじゃないかって心配したわよ!」



ブリジェットは頬を膨らませて怒ったフリをして言う。

「どうやら、応用プログラムだけ、違う隊で受けさせられたみたいなんだ」

「え、どこの隊よ?」

「うーん、詳しくはわかんないけど、ピーターっていう奴がいた」



「・・・ピーター?そ、それって白人で細長い顔をした?!」



オレは、唯一トイレで挨拶を交わしたその男の記憶を手繰り寄せながら、



「あぁ、確かにそんな感じだったよ」



「信じられないわ!その隊はここでも一番過酷な訓練をする隊なのよ!」



どうやら、同じプログラムでも隊によって過酷さが違うらしい。

オレは、なぜか一番過酷なプログラムを一番過酷な隊で受けさせられたのだ。



「よく二日間も耐え切ったわね!スゴイわ!」



オレは、耐え切れず逃げ出そうとしたことは言わず、ただ照れて笑った。



「でも、なんでバカ社長だけ違う隊で受けさせられたのかしら?」



確かにそれは謎だ。しかし、そこで一人の顔が思い浮かんだ。



―――シェリー。



彼女の仕業だろうか。

しかし、今までの行動からしてそう考えるのが一番納得がいく。

一体、なぜだろう。オレは彼女に何か悪いことをしたのだろうか。



「どうしたの?バカ社長」



「いや、何でもないよ。なんか汗が冷えてきた。シャワーに行くよ」



オレ達は、それぞれシャワーに向かった。



最終プログラムまであと二日。

その時、オレの人生はどうなっているのだろう。

オレは訓練でかいた汗と、少しの不安をシャワーで洗い流した。



つづく

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このエントリーを含むはてなブックマーク      2007.06.28 ビリーズブートキャンプ物語4日目

オレは、荷作りをしていた。

今日、除隊しようと思っていた。



3日目の訓練が終わった後、オレはその場に座り込んで動けなかったが、

周りの隊員は、そんなオレをよそにハグをして、ジョークまで交わしている。

それを見た瞬間、オレはこれ以上の訓練に参加できないと確信した。

こんなショボい隊員がいたら、隊の士気を下げてしまう。

ビリーはもとより、周りのみんなに迷惑をかけてしまうのは目に見えていた。

邪魔になる前に、隊を去ろう。



ブートキャンプを、除隊するには何の手続きもいらない。

ビリーは来る者は拒まず、去る者は追わない主義だ。

最初に、料金を納めれば、一週間と言わずいつまで隊にいてもいい。

そして、辞めたければ、ただここを去ればいいのだ。



オレは、訓練の1時間ほど前に、荷造りを終わらせ部屋を出る。

そして、訓練前のみんなが更衣室に集まる時間を見計らって出口へ向かった。

それでも、誰かに見つからないように様子を伺いながら進む。



仕事で帰らなければならなくなった。いや、体調がすこぶるよくないから。



見つかった時の言い訳を考えながら進む。

後ろで人の気配がした。オレは、小走りで柱の角を曲がる。

ふー、これで大丈夫だ。

壁にもたれ、一息つく。そして、ふと前を見ると、



そこにはシェリーがいた。



一番会いたくない人物。



オレは、シェリーを凝視したまま動けなかった。

シェリーは、オレを一目見たあと、

こちらへ向かって来たかと思うと、俺の前を通り過ぎた。

オレは、身を強張らせていたが、何もされなかったのに安堵した。

その時、



「さよなら」



シェリーが呟いた。

今までこちらが挨拶をしても、無視してきたシェリーが、

オレに初めて言葉をかけた。



オレは、自分の心を全て見透かされた気がした。そして、



「家に帰って、せいぜいママに慰めてもらいなさい」



シェリーが付け加える。



最後まで皮肉か。。。



「お前に何がわかる!!」



オレは思わずシェリーに喰ってかかった。

シェリーは全く意に介さず、



「わかりたくないわ。負け犬の気持ちなんて・・・」



「お、オレは、オレはみんなの邪魔になる前に、!」



「ええ、そうね!!あなたみたいに他人に責任をなすり付けて

 自分に言い訳を重ねるような人間はブートキャンプに必要ないわ!

 今すぐ、ここから消えなさい!!」



シェリーの迫力に圧倒され、オレは言葉を失った。



シェリーは、出口を指差した手をおろすと、再び歩き出した。

オレは、シェリーの足音が小さくなってもその場から動けなかった。



「自分に言い訳・・・」



隊の士気を下げる。隊のみんなに迷惑をかける。



どちらも、ただ自分が訓練から逃げ出したいがために、

責任をみんなになすり付けているだけ。

全てシェリーの言うとおりだ。



オレは人生を変えるためにここに来た。

ビリーは、「諦めるな!」「お前ならできる!」そう言ってくれた。

でも、オレはダメだった。人生を変えるなんてできなかった。



ビリーが、除隊しようとする隊員を止めない理由がわかった気がした。

逃げ出す理由を周りのせいにする奴の人生なんて既に終わってる。



オレはビリーに人生を変えて貰おうとして、自分の器の小ささに気付かされた。



ヨロヨロと出口へ向かって歩き出す。



数m歩いたところで、立ち止まり、体ごと壁にもたれると声を出さずに泣いた。



惨めだった。



どれくらいそうしていただろうか、壁に接している背中がしびれてきた。

オレは手で壁を支え上体を起こした。

壁にはビリーのポスターが貼ってあった。

白い歯を見せこちらに笑顔を向けている。



この顔で何度励まされたか。



ビリーが掛けてくれた数々の言葉を思い出した。



・・・・・・・。



オレの目から、また涙が流れてきた。

しかし、今度はその涙をすぐにぬぐうと、一息吐き、走り出した。



『―――人生は誰でも変えることができる―――』



オレはそのままの勢いで扉を開けた。



「すいません。遅れました!!」



部屋の中には既にアップテンポな曲が流れていた。

ちょうどビリーが帽子を投げようとしていたのか、

帽子を手に持ったまま、こちらを振り向いた。

そして、オレの顔を見ると、



「ブートキャンプで遅刻が何を意味するのかわかっているのか!!」



激怒の表情でこちらを睨むと



「今日は昨日より厳しくいくぞ!」



そう言った後、ビリーはニヤリと笑顔を見せた。



みんなも笑顔で迎えてくれた。

しかし、シェリーだけはこちらを振り向きもしなかった。



今日も応用プログラム。

やはりキツい。何度もついていけなくなった。

しかし、オレは休むことはあっても、諦めることはしなかった。



長かった55分が終わった。



ビリーは最後に定番の説教をした。

内容は昨日と全く同じだろう。




今この場所にいるのは君がそう願ったから

明日どこにいるかは、君がどう願うかだ

変わりたいという気持ちさえあれば、

いつだって人は変わることができる






昨日は、疲労でこの言葉は耳に入ってこなかった。

しかし、今日この言葉を聞いたら、



勝手に涙が溢れてきた。



つづく

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このエントリーを含むはてなブックマーク      2007.06.26 ビリーズブートキャンプ物語3日目

今日からは、応用プログラム。

今までとは違い、過酷になるに違いない。

しかし、今の精神状態なら乗り越えられる。

オレはそう思い、訓練場へ入った。

オレは、部屋に入ると無意識のうちにブリジェットを探していた。

彼女が笑顔で迎えてくれるのを望んでいたのだ。



しかし、何かおかしい。

違和感を感じる。



よくよく見直すと昨日までの隊員が誰もいないことに気付いた。



オレは、部屋を間違ったのかと入り口に行き番号を確認する。



部屋は指定された番号だった。

一体どういうことだ。ようやく仲良くなって来たっていうのに。

そんな中、シェリーが部屋に入ってきた。



オレは、不覚にもシェリーが来たことに安堵してしまったが、

当のシェリーは、うろたえているオレを見て、



にたり。



口元に笑みを浮かべると俺の前を通り過ぎ奥へと入っていった。



オレは、気付いた。



仲間に認められようとしていたオレに対する虐め。

一体、オレが何をしたと言うのか。

シェリーへの怒りに震えながらも、オレは一人部屋の隅で、

訓練までの時間を体育座りで過ごした。



開始前に、もう一人だけ見知った顔の人物が入って来た。

ビリーの右側。シェリーの反対側で訓練を受けるジュリアンだ。

二人共、このブートキャンプではインストラクターの地位を築いている。

まさしく、ここでの二大巨頭だった。



彼女は、寡黙でオレはまた話をしたことがなかった。

話しかけたい気分に駆られたが、勇気が出なかった。



時間になりビリーがやってきた。

今日は調子をこいて軍隊用の帽子を被り格好付けて入って来た。

そして、入って来るや否や、帽子を投げ捨てた。



ここは突っ込むところなのか?



疑問に思ったが隊員達はクスリともしなかった。



少し、帰りたくなった。



オレは昨日までと同じ場所に陣取った。

昨日まで、ブリジェットがいたところには、

作り物っぽい笑顔を浮かべる不美人な中国人が陣取っていた。



かなり、帰りたくなった。



頭にはブリジェットの笑顔が浮かんできた。



あぁ、オレは彼女に恋をしていたのかもしれないな。

その時になって気付いたが、遅かった。



オレは、シェリーの後姿を睨むと、胸の奥から怒りのパワーが湧き上がって来た。



このパワーを訓練にぶつけよう。

そう思った。



―――10分後



余りの過酷な運動に既についていけなくなっていた。



五分間のストレッチが終わると、延々下半身を苛めるメニュー。

同じ箇所を違うメニューで何度も痛めつける。



応用プログラムの過酷さに先ほどのパワーは消え去っていた。

しかも、今日はビリーも気合が入っている。



「おい、声が聞こえんぞ!!数を数えろ!!」



「お前起きてるのか?ははは、どうやらこいつは眠たいらしいな」



隊員に話しかけている間は、そのメニューは終わらない。



ビリーは、メニューとメニューの間にウォーキングを挟むのだが、

その号令が聞こえない。



さらに、今日は説明がやたら長い。勿論、その説明が終わるまでは、

そのメニューは終わらない。



オレは10分に一回ついていけなくなっていた。

そして、最後には、



「おい!お前!諦めるのか!?もう終わりか?」



新兵のオレに対してもプレッシャーを与えてくる。



「ノー、サー!!」



「そうだ、声を出せ!!」



「イエッサー!!」



「そうだ!乗り越えるんだ!お前なら出来る!!」



ビリーの励ましも先日のように効かない。それほど今日のメニューは過酷だった。



ビリーバンドを使った上半身、特に腕力を使った訓練。



再び下半身。



オレも含めて隊員一同全員がバテていた。

もはや形や体勢、どこの筋肉を使っているかは関係なく、

ただ動く部分を必死に動かして、訓練に参加することで精一杯。



ビリーもかなり疲労しているらしく、

「よし、次は、、、えーっと、これだ!」



かなりいい加減になってきた気がする。

40分を過ぎたあたりでは、



「よし、集合!!あ、違う!次は・・・」



よっぽど終わりたかったのか、いきなり集合の号令をかけてしまう始末。



でも、喋り続ける51歳。彼は偉大だ。

腹筋を重点的に鍛え、やはりオレは途中ついていけなかったが、

そこで、ようやく音楽がスローになった。

「もうすぐ終わる・・・」

そろそろストレッチだと思いきや、

中腰の姿勢を維持させてなかなか号令を出さない。

挙句、その状態のまま俺たちに長ったらしい説教を始めた。



ほとんど頭には入ってこなかったが、要約すると、

「よく最後まで頑張ったな」

ということを長々ダラダラ喋っていた。

隣の中国人が小さい声で「fuck!」と言っていた。



オレはまたブリジェットが恋しくなった。



そして、ようやくビリーの「集合」の声がかかった。



隊員一同、全員が歓喜の声を上げた。



そして、ビリーがまた説教をして、最後にいつもの言葉をかかるのを待っていたが、



「イェーーーーーイ!!」



疲労のためかビリーはいつもの台詞を忘れ、とりあえず何か言っとけ。

みたいな感じで、勝手に一人で終わらせてしまった。



隊員は皆一瞬ポカーーーン。としてしまったが、

とりあえず、「イェーーーイ!」って合わせとけ。

という激しく尻つぼみな雰囲気でその日は終わった。



オレはしばらくその場にしゃがみこんで動けなかった。



明日も今日と同じメニューらしい。



明日にならないで欲しいと真剣に思った。



つづく

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このエントリーを含むはてなブックマーク      2007.06.24 ビリーズブートキャンプ物語2日目

ブートキャンプは本国USAでは、TaeBoと呼ばれているらしい。

ビリーは、「Total Awareness Excellence Body Obedience(意識改革による肉体改造)の略だ」

と、言っていたが、単にテコンドーとボクシングの頭文字を繋げただけらしい。

めっちゃ安直。と、思ったが、

このトレーニング法を1982年から始めたということを聞いて、かなりびびった。

このオッサン、25年もこんなことしてたのかっ。

さすが最強の51歳。



「あの頃は良かったなぁ。バブルはもう来んのかなぁ」



ビリーは、遠い目で語っていた。



訓練の時間が近づいてきた。

昨日の訓練を乗り越えたオレは、隊員からも認められたのか、

部屋に入ると何人かから挨拶された。

馴れ合うためにここに来たわけではないが、やはり悪い気はしない。

ブリジェットに至っては、笑顔でハグまでしてきた。

少し照れてしまったが、外国ではこれが当たり前の挨拶なのだ。

そう思って、俺はやり過ごした。



その時、隊の中でも一番マッチョなシェリーが部屋に入って来た。



オレは、上機嫌だったので、シェリーにも挨拶をした。



「・・・・・・チッ」



一瞬目が合ったのだが、舌打ちされ、オレを無視して部屋の中へ入っていった。



上がっていたテンションが一気に下がった。



この筋肉ゴリラ(メス)め。



昨日と同じ曲が流れ、昨日と同じようにビリーが部屋に入って来た。

二日目の今日は、昨日と同じメニュー。

最初ストレッチをして、上半身鍛えて、ビリーバンド使って、、、

昨日と寸分違わぬメニューをこなしていく。

ビリーも昨日とほとんど、いや全く同じことを言っている。

2回ほどついていけなかったが、昨日よりはついていけた。

そして、最後のビクトリー。



今日もやりきった・・・。



訓練が終わって、部屋を出る時に、ブリジェットと話をした。

そして、話がシェリーの話になった。

初めは、シェリーの筋肉は凄いな。

伊達に、ビリーの左に、はべってないよな。

なんて、ことを話していた。

すると、ブリジェットは、シェリーがビリーの娘だと教えてくれた。



そうなのか。容姿は全く似てないけど、あの筋肉は親ゆずりのものだったんだ。



妙に納得した俺だが、一つ疑問が浮かんだ。



「ビリーは黒人だけど、シェリーは白人っぽいけど、なぜなんだろう?」



素直にブリジェットに聞いてみた。



「oh・・・」



すると、ブリジェットは、驚いた顔をして、黙り込んでしまった。

そして、



「バカ社長、その話題は今後一切口にしてはいけないわ。

 あなたが、まだこの隊にいたいならね」



ブリジェットの表情は真剣だった。



「Ok...understand」



オレはその迫力に圧されて素直に頷いた。

どうやら、この話題は触れてはいけないタブーらしい。



「Get out!」



後ろで声がして振り返ると、噂の張本人がオレを見下げていた。



今の話を聞かれたのだろうか、シェリーはオレを睨みつけている。

その迫力に思わず、「sorry」と、横にどいて道を開ける。

ブリジェットは顔面が蒼白になっていた。



シェリーは、廊下に唾を吐くと、シャワー室へと消えていった。



シェリーが通り過ぎた後、オレはブリジェットに「びっくりしたね」

と、話しかけたが、ブリジェットは未だに顔面蒼白のまま、



「じゃ、また明日」



そそくさと走っり去って行った。

シェリーは、みんなに恐れられているみたいだ。

ビリーの娘だからと、偉そうにしているのだろうか。

オレは、そんなシェリーに少しむかつきを覚えた。



そんな気分を振り払って、訓練のことを考える。

明日から、メニューが変わるらしい。

付いていけるか少し不安になったが、ビリーを信じていれば大丈夫。

いつのまにか、そんな気持ちになっていた。

しかし、



ブートキャンプの本当の恐ろしさをオレはまだ知らなかった。



つづく

この記事は、 8 オモロ


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このエントリーを含むはてなブックマーク      2007.06.22 ビリーズブートキャンプ物語1日目

ビリーの主催するキャンプはブートキャンプと呼ばれている。

ブートキャンプは『新兵訓練場』という意味だそうだ。

そう、ここは軍隊で、オレはただの一兵卒。



この怪しい設定に少し心配になって、ブートキャンプのことを調べてみた。

どうやら、日本でも、既に50万人以上が入隊したらしい。

それなりの評価もあるようで、危ない勧誘では無さそうだ。

オレは少し安心した。



が、この過酷なキャンプを無事修了した者は10人に1人もいないらしい。

という情報も得た。



そりゃそうだ。たった一週間で人生が変わるのだ。

相当過酷な訓練に違いない。

オレは少しビビったが、覚悟を決めた。

このブートキャンプで、オレは人生をリブート(再起動)するのだ。



ブートキャンプに参加する際は動きやすい服装にすること。



と指定されていた。それも、



できれば腹筋がよく見えるようにタンクトップ着用。



アメリカナイズな指定だった。

初日なので、スーツで参加すべきか迷っていた俺は、

スーツを放り出して、タンクトップを探したが、思った通り見つからなかった。

しょうがなくティーシャツにトランクスという格好で参加することにした。



トランクスは少し恥ずかしかったが、同じ隊の人達とコミュニケーションを取るために、

少し、ウケを狙った格好をしようと考えた末の結果だった。



訓練の時間になった。



オレは、指定された部屋に入った。

同じ隊の人達と思われる人がぞろぞろと入ってくる。



計15人ほどいたが、全員外人だった。しかも、ほとんど女だ。



もしかしたら、同じような境遇の女性とお知り合いになれるかもしれん。



そんな甘い想像を少しだけしていたが、

出てきた女達の腹筋は、猪木のアゴ以上にしゃくれていた。



少し面喰らったが、オレは人と馴れ合うためにココに来たわけじゃない。

人生を変えるために来たんだ。



しかし、最低限挨拶だけは交わそうと思い、

NOVAで鍛えたネイティブな発音で挨拶をした。



誰も返事をしてくれなかった。



へっ、新兵いじめってやつか。

いいだろう。ここは軍隊だ。そんなことは覚悟していた。

そのうち嫌でもオレを認めさせてやるぜ。



そう思って、部屋の端で一人精神を集中していた。



勿論、オレがトランクスであることに誰もツッコミをいれてくれなかった。



その点だけは、少し後悔した。



時間になり、ビリーがやって来るやいなや、アップテンポな音楽が流れ始めた。



「さぁ、準備はいいか!?」



入隊したてのオレを他所に早速訓練が始まった。

オレは、勝手がわからず少し焦ったが、ビリーの説明を聞きながら

必死に訓練についていく。



初日の訓練はたったの55分だと聞いていた。

55分なら、どんなに辛くても耐え切れるかもしれない。



そんな不安を他所に、最初の10分はストレッチで終わっていった。

普段からストレッチをしているオレは、難なくメニューをこなしていく。



そんなオレに、ブリジェットと呼ばれていた女性が笑顔を投げかけてきた。

オレは、少し照れたが、笑顔を返した。

彼女とは気が合いそうだ。



10分当たりから、筋トレに移っていく。

腕立て伏せなどをこなして筋肉が疲労していく。



「初心者は、膝を付けてもいいぞ」



優しい言葉をかけてくれるが、俺は逆にその言葉を聞いて、

膝を付けずに腕立て伏せをこなしていく。

それが逆効果か既に上半身にかなりの疲労が溜まってきた。



数分後、既に周りに付いてけず、一人遅れ気味になっていた。

周りは、まだ余裕の表情で難なくメニューをこなしていく。



こんな調子で、人生を変えようなんて。オレは何て甘ちゃんなんだ。



自分の非力さに怒りすら感じていた。



こんな調子じゃ一週間乗り切れるわけが無い。



ブリジェットが哀しそうな目でオレを見て来たが、

何も返すことはできなかった。



彼女も、こうやって去って行った隊員を何人も見て来たのだろう。



そんな時、ビリーがこっちに声をかけてきた。



「声を出せ!!声を出すと力が湧き出るんだ!!」



オレは、既に声を出す余力もなかった。



「いいか、ここはブートキャンプだ!

 ここは人生を、自分自身を変える場所だ!!

 つらかったら休んでもいい。

 でも、絶対諦めるな!!



そうだ。オレは人生を変えるためにココに来たんだ。



ハガァー!!



力を振り絞った。

同時に、自分の知らないうちに声を発していた。



動ける。まだ、動ける!



オレはハッとして、ビリーに顔を向けた。



「グッジョブ!!」



ビリーは笑顔で応えてくれた。



その後も、ビリーバンドを使った腕中心の訓練、腹筋を使った訓練と、

激しい訓練は続いた。

途中、ついていけないこともあったが、オレは何とかメニューをこなしていった。

と。突然、アップテンポな曲がスロウな曲に変わった。

どうやら、もうすぐ訓練は終わりらしい。

太極拳のようなスロウな動きのメニューをこなしていく。



「さ、みんな集まって」



ビリーがみんなを前に集めた。みんな一列になって手を繋ぐ。

ブリジットが笑顔でオレの手を取って来た、少し照れたがオレは手を繋いだ。

おもむろにビリーが話し始める。



「ブートキャンプに挑むことで自分を変えられる

 俺たちがついている。これが最初の一歩だ。

 そして、みんなに神の祝福を」



その後、少し間が空いて、



「ヴィクトリー!!」



思わず、オレも一緒に叫んでいた。

体から大量の汗、瞳からも熱いモノが流れていた。



つづく

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このエントリーを含むはてなブックマーク      2007.06.21 一週間で人生を変える方法

最近、ずっと考えていた。



オレは、一体何をやっているんだろう?



副業で小銭を稼いで、細々と生活する毎日。



社長?起業?へ、そんなのもうどうだっていいさ。



ウサギのウンコを処理する毎日。



オレは、いつまでこんなことをしているんだろう?



鏡を見るとそこには疲れた男の姿が。



へっ、オレにはちょうどお似合いかも。



体重計に乗ると、また少し体重が増えていた。



サラリーマンの時に買ったスーツも少しきつくなって来たな。



あぁ、もう着ることも少なくなったし丁度いいかもしれねえ。



酒に飲まれるために、酒を飲む。



いっそどこか知らない国にでも行こうかな。



夜空を見上げてそう思った。



俺にはそんなことする勇気も無いさ。



なんだか無性に虚しくなった。



「7日間で人生を変えてみないか」



目を向けると、マッチョな黒人がこちらを指差し語りかけていた。



「たった、7日間だ。生まれ変わってみないか!



ヲイヲイ、止めてくれ。宗教とか興味ないから。



興味無さそうなリアクションをしたのにも関わらず、その男は止まらない。



さー来い!さー来い!



何か叫んでいる。俺は完全無視することにした。



「フォーーー!!」



だが、叫び声は止まらない。

アップテンポな曲と共に、数人の歓喜の声が聞こえる。

他にも頭がイカれた奴がいるらしい。



7日間で、人生が変わるわけが無い。



あぁ、そんな話あるわけない。



あるわけ、、、



思わず、声のする方に目をやってしまった。



ビリー隊長



な、なんて綺麗な目をしているんだあああああ



その目を見た瞬間、オレは思った。



彼なら、オレの人生を変えてくれるかもしれない。



オレは、その澄んだ目を信じることにした。



「送料込みで1万5645円になります。あ、今5千円キャッシュバックあるから」



こなれた対応が少し気になったが、

ビリーと名乗ったその男の目に賭けてみることにした。



人生を変えるためのキャンプ。

一体、どんなことをやらされるのだろう。

不安を胸に、ビリー主催のキャンプに参加する。



果たして、オレは一週間で生まれ変わることができるのだろうか。



つづく

この記事は、 5 オモロ


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このエントリーを含むはてなブックマーク      2007.06.09 フェチ

台湾に行った際、日本の海賊版エロDVDをいくらか購入したのですが、

それプラス台湾に住むクロスケが購入したエロDVDも持って帰って来た。



独身時代、安いから買いまくってたそうだが、未だに処分できないため、

クロスケコレクションとして物置の片隅に保存されている。

この度、税関を乗り越えその一部の密輸に成功。

密輸品

全部で、13枚。



先日、一通り見てみたのですが、

1枚目、2枚目、3枚目、4枚目。。。



全部一緒の女優やんっ!!



5枚目までは笑えたのですが、6枚目からは呆れてしまった。

結局13枚中7枚が同じ女優でした。

どんだけこの女優好きやねんっ!!

オープニング見ただけで、俺は飽きたぞっ!!



でも、先日も、男同士でどんなエロDVDをよく借りるかって話をしたが、



「お前普段大人しい割りにそんなの借りちゃうのっ!?」

「その気持ちわかるっ!!」



なんて、人によってかなり特徴が表れて面白かったりします。



昔、作成したデータが必要になったため、

2年前まで使っていたパソコンを久しぶりに立ち上げた。

OS:WINDOWS ME

メモリ:128M

メーカー:今は亡きコンパック!!



エクセルとOUTLOOKを立ち上げると90%フリーズするという

素敵な奴です。



約2年ぶりに立ち上げたこのコンパッ君の

ハードディスクがガリガリ鳴る音を聞きながら、

立ち上がるまで気長に待ちます。



目的のデータをメモリスティックに移すのに、2回再起動しつつ、

無事完了。



と、そこには、昔の懐かしいファイルが残っていたりします。

画像とかは、新しいのにも移したんですが、

それでも、コンパッ君で見るとまた懐かしさもひとしお。

画像はIEでしか見れないのね。



この不便さたまんねえ。



と、色々物色してると当時自分がダウンロードしてた

エロ動画フォルダを発見。



動画は容量食うからコマ目に消していたんですが、

ここに残っているのは、当時のオレが、消すのは忍びない!!

と、思って残していたものばかり。

思わず、それもいくつかコピーしてしまいました。



一番古いので、5年前の動画があった。

一体、5年前のオレの嗜好は、今のオレにも通用するのだろうか?



そんな興味にかられて、現役パソコンで、眺めてみる。



・・・・・・・・。



5年前のオレ、グッジョブ!!



やはり、オレのことをもっとも知っているのは、オレだな。



タイムカプセルみたいで、ちょっと感動した。



そこで、三つ子の魂百までって言う言葉を思い出したんだが、

百歳のオレがこの動画見て感動するのだろうか?



・・・してるのが目に浮かぶんですけどっ!!

B0009YJ3SCフェチ・バーベル
DAD-WAY(ダッドウェイ)
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このエントリーを含むはてなブックマーク      2007.06.06 困ったお土産の使い道

少し前の話。

先日結婚した浜チョビが、新婚旅行から帰って来た。

お土産をくれると言うので貰った。

お土産

コレ。



正直、



激しくいらねえ。



「何コレ?なぜ食い物じゃ無い?」



速攻で抗議。



「だって、食べ物やったら無くなるやろ?」



ヲイヲイ。ちょっと待て。



なんで、オレの限られた生活領域に、

お前らの愛のメモリー常駐させなあかんねん!!



そんなに高価でも無いし、一つだけやし、独り者に対する嫌がらせかっ!

「いらねえ」

を連発するが、結局置いてかれる。



これを簡単に捨てられるような、勇気のある人になりたいっ!!



と願うも。捨てられない自分がいる。



いや、ちょっと待て。もしかしたら、何かに使えるかもしれない。

考えろ、頭を使うんだ。

これで、日ごろの悩みがスパっと解決するような使い方があるかもしれない。



対策1:ペン立てとして使ってみる

溢れすぎ

キャパ足りません。

オレ、ペンとか凄い持ってたい人なのよね。



対策2:物を置く台として使ってみる

はまり過ぎ

気持ちよいくらいバカ社長人形がはまった。

でも、正直バカ社長人形も邪魔なのよね・・・。却下。



対策3:困った時のバニーさん

バニーとミッキー

おっ、ちょっとかっちょえーやん。

じゃ、もうちょっと深く被ってみようか。



バニーとミッキー

深く被り過ぎですね。

(この後、すっげー逃げた)



対策4:初心に返ってみる

コレ、多分、コップだと思うわけよ。

これで飲んだら、おいしく感じるとか?!

まずい!もう一杯!

うーん、うまくない。プラスティックの感触がイヤー。

っつーか、仕事場に水無いから洗えないんです。



対策5:諦める

さよなら

というわけで梱包してココに飾ることにしました。



みんなも相手のことを考えてお土産を買おうねっ!

4528014270女性にもてる!男の手土産
倶楽部ひょっとこ
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このエントリーを含むはてなブックマーク      2007.06.03 平成生まれの女とコンパに行ってきた

ひょんなことからコンパに行くことになった。

そんなに期待してなかったんだが、

「噂によると可愛いらしい」

ということで、俄然テンションが上がる。

5対5の中規模戦だが、

こっちには彼女いる奴が混じっていて、

しかも、オレが言い出したっぽい感じだったので(確かに言った記憶はある)



他の男たちからは、



「ってか、君のためのコンパやから。うまくやってくれよ」



みたいな雰囲気を醸し出される。



ヲイヲイ、お前ら。



誰に口を聞いてるんだ?



東京で度重なる激戦を乗り越えたこのオレだぜ?



5人じゃ足りねえよ!



ということで、当日を迎える。



と、ここで、いきなり相手方が50分遅刻。

男性陣では既にイライラきてる奴も出始める始末。

さすがのオレも同調して、「テンション下がるわ」

(実際は言うほどテンション下がってない。)



ここで相手方登場。

年下とは聞いていたが、確かに若い。



バカ社長の中で若い子に対峙する際の作戦は二つ。



一つは、若い子の勢いと同じくらいの勢いでもって迎え撃つ、



『ガンガンいこうぜ』



もう一つは、大人の魅力で若い子のハートをとろけさす、



『いのちだいじに』



この二つのどちらかだ。



でも、『ガンガンいこうぜ』はかなりの精神的疲労を伴い、

かつ、一人で実行するにはちとキツイ。



ここは大人の魅力で勝負するっきゃねえ!



この1時間後には、



「イヤー、バカ社長さん大人の男って感じー!!素敵ー!!」



って、思わせてやるぜ!!フハハっ!!



店に入って、着座したが、相手方のテンションがメチャクチャ高い。



な、なんだこのノリはっ!?



何かあるごとに、



「どんだけ〜!」

「どんだけ〜!」



を連発。最近テレビ見ないからわかんねーけど、

聞いたことあるよ。

あれでしょ、オカマの口癖でしょ?



でも、そのノリに押されながらも年齢を聞いてみると、



「今年19歳です」



若っ!!



じ、十歳も離れてるではないか・・・。



しかも、



「私、平成生まれなんですよー」



平成

小渕さーーーーん!!



ヤバイ、平成なんて未知の領域だぜ。



ってか、こいつらこの前まで高校生じゃねえか。



マー君世代じゃねーか。



高卒ルーキーってやつじゃねーか。



バカ社長、心の平静を少し失う。



が、しかし、ここで引き返すわけにはいかぬ!!

オレ意外の男は既に試合放棄気味(元々やる気ない)だが、

戦わずに負けるなど、俺の生き方に反するわっ!!



果敢に席替え強行。

可愛いと思われる子の隣に陣取る。



しかし、高卒ルーキーの勢いは止まらない。



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高卒ルーキーのこうげき

「どんだけ〜!」

バカ社長はこんらんした。



バカ社長のこうげき

バカ社長は、ようすをうかがっている

−−−−−−−−−−−−−−−−−



こいつら、意味わかんねーよー!!



なんか、面白いこと全然言えなかったっす。

きっと、ただのノリについていけないおじさんだったはず。



見事に作戦失敗したバカ社長だが、

最後の根性で電話番号交換した。



翌日(今日)電話した。



遊びに誘った。



「すいませーん、ちょっと最近忙しくて」



いや、待て。君は学生で、バイトもしてなくて、実家暮らしなわけだ。

そして、今日は一日寝てたわけで、昨日も飲み会来てたわけだな。



「じゃ、いつなら暇よ?」



「えーっと、暇、無いですね



何その100マイルの豪速球。(100マイル=161km/h)



気持ちいいくらいに嘘つかれて、さっさと退散。



そのままメモリーを一件削除。



というわけで、高卒ルーキーにガンガンいかれた、おっさんの話でした。

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